他カテゴリでも結構マニアックなことばかり書いていますが、
コラムではもっともっとマニアックなことを書ければと思います。
Myuk『魔法』の美しいコード進行
これです。これ。↓
めちゃめちゃシンプルなのに、こんなにも美しい進行があるのか、と気付かされた1曲。
私が特に注目したのは、サビ後半部。
「どうか覚めない夢を見させてよ」のところから。
※コードに関しては、各所の情報と私の耳で総合的に判断したものです。
正確性は保証しません。悪しからず。
レギュラー capo1
Am7 – Fmaj7 – E7 – Am7
B♭ – G – Fm – C
(2段目のGはGadd9かも…)
コードチェンジのタイミングはおそらくこんな感じ。
(こればかりは原曲を聞いたほうが早い)
()どう(か)覚めない(夢)を見させて(よ)
その手を(僕)らは 離(さ)ずにそ(っ)と願う()
個人的に、この進行には3つのわくわくポイントがある。
なるべく簡潔に紹介します。たぶん。
セカンダリードミナント; ♭Ⅶ; サブドミナントマイナー
この見出しを見ただけでわかる。
詰まっている、技術が詰まっている…!
セカンダリードミナント
これは E7 – Am7 のところのこと。
今回のパターンだと、Ⅵm7に対するセカンダリードミナント、ってところ。
そもそもセカンダリードミナントってなんやねん、というかたは下の記事を。
『魔法』のキーはCメジャー(たぶん)なので、並行短調はAmになる。
で、このAmに向かうところでセカンダリードミナントのE7を差し込むことで、一瞬だけ短調の世界を見せている、というわけである。
有名どころだと、『高嶺の花子さん』のサビ前とかでも。
うん、たまらない。。。
個人的な感想ですが、この進行はめちゃ使えると思います。
私も手癖のように弾いてしまいます。
♭Ⅶ
7度のフラットコード。
これは B♭ のことを言っている。
たぶんここでは4度(Fコード)の代わりに使っているものと思われるが、これがまたいい味出している。
B♭コード自体はノンダイアトニックコード、音楽的には仲間外れである。
それをあえて差し込むことによって、曲調の転換や浮遊感を演出することができる。
※あくまでも個人の見解です
キーCメジャーのB♭コード、これまたとてもとても使えるのである。。。
上に書いたように、本来Fが入るであろうところに差し込むと面白い。
ただ、ギターだと進行によっては結構抑えづらかったりもする。コマッタコマッタ。
サブドミナントマイナー
これは Fm のことを指している。
これまたたぶんFの代わりなのだが、これも本当にいい味を出している。
そもそもサブドミナントマイナーとは何ぞや、という方は下の記事を↓
https://watanabejunya.com/sub-dominant-minor/
個人的に、ここは本来はFmは入らないところだと思っている。
なぜかというと、メロディーでA#の音に触れていて、
Fmコード(capo1なので正確にいうとF#mコード)のAの音と半音バッティングを起こすからだ。
ただ、このバッティングがなんともいえない不安定感というか、なんというか。
とにかくいい味を出しているのである。
これはもう天才のなす技でしかない。
うん、たまらない。。。
というわけで、超マニアックな話でした。
コラムシリーズはたぶんずっとこんな感じです。