【コラム】私の好きなコード進行 その3

コラム
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第3弾

ちなみに第2弾はこちら↓

BUMP OF CHICKEN『firefly』の切ない進行

今回紹介するのは『firefly』のサビ部分のコード進行。

“グッとくる”進行

コードを名前で見るよりも、音で聴いた方が早いとは思うが… (というか、名前で見るとピンとこない進行になる。。)
進行自体はこんな感じ。

半音下げ
D – Dadd9 – Dsus4 – Gm/D

xx0232 – xx0230 – xx0233 – xx0333

最後の xx0333 をどう解釈するかが全くわからないので、とりあえず構成音からGm/Dとしてみた。
一個前のDsus4のところでGの音が乗っていて、そこをルートに考えると先記のコードになる、はず。。。
Dsus4のところでメロディーもGの音 (半音下げなので、正確にいうとF#) が出現するので、Gベースで考えるのが自然 (と信じたい素人であった。)

これを書いている今、あいにく手元にギターがない。本当は音を載せたいのだが…
とにかく、この進行は音の”響き”が最高にいい。

なんというか、明るい進行の中で切なさが感じられるというか。
間違いなくこの曲の”グッとくるポイント”になっている。
ラスサビなんかを聴いていただくとわかるが、バックにゴスペルのようなコーラスがのっている。Dsus4 – Gm/D に行くときのコーラスの美しいといったらありゃしない…

クリシェに使える5度

この進行を音の動きで見てみると、Dsus4 – Gm/D では、5度のAがA#になっているのみだ。
ギターで弾くとよくわかるが、構成音の一つが半音上がっているだけである。

私は書いていて思った。
この進行、他のコードでも使えるのでは…?

あいにく手元にギターがないので(2回目)、今すぐ検証はできない。
これはまた投稿のネタができたぞ…

とまあ冗談はさておき、
メジャーコードの5度を半音ずつ上げていく進行は”クリシェ”という名のアレンジ手法でよく使われる手だ。
説明すると長くなるので、解説はリンク先をご覧いただきたい。

音楽で使う『クリシェ』進行とは?4つの楽曲を交えて解説
海外の映画を見ていてもよく耳にする「クリシェ」という言葉。 決まり文句や常套句といった意味があります。 音楽でも頻繁に『クリシェ』という用語が使われますが、同様にとても定番なアレンジ方法を指しています。 クリシェという音楽用語の解説と、クリ

これがまた情緒的というか、哀愁漂うというか、、、
さらっと使うことで、”グッとくる” 感じを演出できる。
(グッとくる意外の日本語はないものか…)

fireflyでは5度を一度だけ半音上げるのみで、次のBmに移っていく。
あまり引っ張りすぎても楽曲の雰囲気と合わなくなることが予想されるがゆえ、この絶妙な切なさのバランスを保ったコード進行がより響いてくる。

もし自分が作るなら…

自分ならば4つ目のコードは Dsus4 – D として、次の頭のBmに繋げるように作ると思う。Dsus4 – D は結構便利で、割とどこに当てはめても違和感なく鳴ってくれることが多いように感じる。

ただ、そうやって普遍を追い求めると、fireflyのように音で心を揺さぶる曲は生まれないのだなあ、と考えた昼下がりであった。

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