【コラム】私の好きなアルバム その1

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相対性理論『シンクロニシティーン』のお話。

相対性理論『シンクロニシティーン』 相対性理論
相対性理論のオフィシャルサイトです。

相対性理論。私のイメージは、謎多きバンド、である。
曲はたくさんあるのに、バンドはどこにいるのだろう。そんな気持ちになる。

メディアへの露出も極端に少なく、かといって頻繁にライブをしているわけでもない。
それでも、相対性理論の楽曲は輝いている。数多くのアーティストに影響を与えている。
売り出し中の若いバンドでも、相対性理論チックなフレーズ・メロディー。やくしまるさんのような日本語の発音をする方は結構いるように思う。
(先日の閃光ライオットで見かけた『三四少女』はまさにそうだったように思う)

相対性理論の魅力は、気づいたら取り込まれていること。楽曲の中毒性、日本語の使い方、一度聴くと離れないサウンドなど、様々な要素がフックとなっている。
そんな相対性理論の中でも、特にその魅力が詰まっていると思うのが、先に挙げたアルバム『シンクロニシティーン』である。

なぜか口ずさめる曲

このアルバムの曲に限った話ではないが、相対性理論の楽曲は比較的簡単に口ずさめる。
いや、口ずさまされている、とでも言ったほうがいいかもしれない。
『シンクロニシティーン』には、そんな口ずさめる楽曲が詰まっている。

個人的には、「県大会で準優勝」と「インターハイで熱中症」を何回口ずさんだか、もうわからない。『チャイナアドバイス』や『ミス・パラレルワールド』なんかは、相対性理論について知らなくとも、どこかで耳にしたことがある方もいらっしゃるだろう。

少し前にPPAPなるものが大流行した。日本にとどまらず、世界中に広まった。
あれも同じ、簡単に口ずさめる類のもだと思う。
無論コンテンツの中身によるところはあるものの、簡単に口ずさめる = 覚えてもらえる、という関係になっている。(企業のキャッチフレーズなんかもこの考えに則っていることが多い)

相対性理論に話を戻すと、
口ずさみやすく、一度聴いたら耳を離さない、というのは間違いない魅力だ。

楽曲に欠かせない ロックサウンド

楽曲を聴くと忘れそうになるが、相対性理論はロックバンドだ。
そして、相対性理論がロックバンドたる事実を、”相対性理論らしさ”とも言えるであろう、ロックサウンドが証明している。

『シンクロニシティーン』ではその特徴が顕著に出ているように思う。

例えば先ほどの項でもチラッと出した『気になるあの娘』
気になるあの子は割と普通、という感じの曲だが、演奏が超絶かっこいい。

あいにく映像がないので、音源だけで楽しんでいただくことにはなるが、
前奏は間違いなくロックファンの心をつかむだろう。
最近でいえば、Wurts『リトルダンサー』の前奏がその類だ。細工のないまっすぐなロックサウンドがとても心地よい。

と思えばかたわらでは、『マイハートハードピンチ』のようにワウを効かせたエレクトリックなサウンドの楽曲もある。
キャッチーな楽曲を最大限活かすような音づかいがなされている。

相対性理論の入り口におすすめのアルバム

かなり個人的な感情ベースに解説をしてしまったが、相対性理論への入り口として『シンクロニシティーン』はこれ以上ない作品だと思う。
ここ最近のバンドにもつながっている、そう感じさせるようなサウンドに出会えるだろう。

そして、門を叩いた人は結構な確率で”相対性理論の沼”にはまることになるだろう。私はいつでも待っている。

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